太陽光発電と土砂災害の防止

現在全国各地で太陽光発電施設が建設されていますが、各地で発電事業者と地元住民とのトラブルが発生しています。

それに対処するため、長野県環境部が、市町村向けの対応マニュアルを作成したことが7月27日の新聞で報道されました。

全国でも珍しいとのことで、私は大いに評価したいと思います。

伊那市でも 長谷中尾地区で昨年山林の木を伐採して発電施設が建設されましたが、地元住民は土砂災害の発生を心配しています

28,6,2長谷中尾太陽光発電
       設置された施設。施設のすぐ横には河川があります

私は、地元住民の皆さんの心配に対応するため、6月2日(木)に、地元区長さんの案内で現地調査をしました。

現地では 急傾斜の松林がすべて伐採され、施設が設置されていました。

伐採により保水力を失った林地は、豪雨時には土砂が流れ出し、すぐ横を流れる河川に土砂が流れ込み、下流域で災害が発生するのではないかと心配されます。

この開発行為は、面積が0.87haであったため、森林法による県の許可(1haを超える開発が対象)が不要であり、法的な規制を受けずに行われました。

地元住民は、事業者に開発の中止を要望しましたが、結果的には法の規制外であったことから、聞き入れられませんでした。

私は、この調査を受け、市に対し早急に太陽光発電施設設置に対する、市独自の規制策を取るよう提案しました。

近年ゲリラ的な豪雨が発生しており、開発による災害を未然に防止するためにも、今回のマニュアルで私の提案が推進され、早急に各市町村で対策がとられる事を期待します。