コロナと尾身茂氏

マスコミで毎日のように報道され、すっかり有名人になった感染症対策の専門家である尾身茂氏は大活躍です。

顔は分かっていても、どんな方なのかはあまり知られていないと思います。

尾身氏は現在「地域医療機能推進機構理事長」の要職にありますが、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の会長です。

コロナ対策で国会に招致されて説明をしたり、菅総理の記者会見に同席して質問に答えたりしています。

昭和24年に東京に生まれ72歳。東京教育大附属駒場高校に進学した後に、AFSの交換留学生として米国に留学しました。留学を終え帰国した当時は大学紛争が激しく、東大進学を希望していましたが入試が中止となったため、止む無く慶応大学の法学部に進学し、外交官などを目指して勉学に励みました。

しかし途中から医師を目指し、慶応大学を中退して自治医科大学に入学しました。自治医科大学(国立)の1期生で、医学博士です。

卒業後はへき地医療に従事し、自治医科大学を経て厚労省医療課に勤務した後、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長に就任しました。

その後WHOの事務局長の候補者に日本政府から擁立されましたが、落選しました。WHO退任後は自治医大で教鞭を執りました。

WHOの事務局長候補になるくらいだから、すごい能力の持ち主です。

尾身氏は感染症の著名な専門家であるため、2012年には政府の新型インフルエンザ等対策有識者会議の会長に就任しています。

まさに専門家中の専門家であり、現在新型コロナウィルスの対策で活躍しているのは当然のことです。

国内でコロナの感染が始まってから1年以上が経過し、政府でも様々な対策を実施してきましたが、中々成果が出ていないというのが現状です。

そうした中で、政府はもっと専門家の意見を聞くべきとの指摘がありますが、尾身氏のような素晴らしい専門家がいるのですから、尾身氏を大いに活用して欲しいと思います。

尾身氏は難しい立場にあることは理解できますが、専門家として言うべきことはしっかり言って欲しいと思います。そして、それが国民の命と健康を守ることにつながると思います。