「中尾歌舞伎」定期公演

28,4,29中尾歌舞伎4月29日(金)に、伊那市長谷(旧長谷村)中尾の「中尾座」で「中尾歌舞伎」春季定期公演があり鑑賞しました。

中尾歌舞伎は、江戸時代からの長い歴史がありますが、先の大戦で活動が中断していました。

昭和61年に地区住民が村おこしにつなげたいと立ち上がり、見事に歌舞伎を復活させました。

平成8年には歌舞伎を鑑賞できる施設として「中尾座」が建設されました。現在は、中尾歌舞伎保存会が活動を行っています。

中尾歌舞伎は、平成10年に旧長谷村の無形文化財に指定され、平成18年の合併後の伊那市においても引き続き指定されています。

中尾は旧長谷村の一つの区で、南アルプスの麓にある小さな集落です。

当日は新緑が進み、南アルプスの残雪が輝いて見える大変美しい自然の中で、歌舞伎が上演されました。

演目は 「人情噺 文七元結(にんじょうばなし・ぶんしち・もっとい)」、保存会所有の73の演目の中から選ばれた得意の演目です。

会場は満席になり、笑いあり涙あり拍手ありで、大変盛り上がりました。

素晴らしい演技には、たくさんの「おひねり」(お捻り:紙に包んだ小銭)が舞台に投げ込まれ、舞台上は白いおひねりで一杯になるほどでした。(写真)

演じたのは、地元の中尾の住民や地区外に住む市職員・会社員などで、多くの人々の応援でその活動が成り立っています。

私は、ここ10年ほどは毎年鑑賞していますが、農村歌舞伎は本当に素晴らしい文化だと思います。これからも長く残していきたい地域資源です。